今シーズンより新たにお取り扱いさせていただくブランド、L.L.Bean
以前からミディウミでもお取り扱いしたいなと思っていたところ、縁あってお取り扱いさせていただくこととなりました。
L.L.Beanは1912年創業の歴史あるアメリカのブランド。
本店はメイン州のフリーポートにあります。こちらも開店当初より大きくなっていますが、この地での営業は100年以上となっています。
本店はなんと24時間営業です。しかも70年以上前から。すごいことです。
なぜ24時間営業なのか。
メイン州フリーポートは自然豊かな土地で、一日を通してアウトドアを楽しむことができます。
朝から釣りに行ったり、お昼にハイキングをしたり、夜に星空を見たり。
そんないつでもアウトドアを楽しむためのサポートをするため24時間営業をされているそうです。
L.L.Beanの代表的なアイテムといえば「ビーンブーツ」と「ボートアンドトート」
アメリカではL.L.Beanといえばビーンブーツ(ハンティングシューズ)のイメージが強いかもしれませんが、今回お取り扱いさせていただくのは「ボートアンドトート」
ボートアンドトートも歴史が古く、原型となるアイテムはビーンズ・アイス・キャリアーという名称で1944年に発売されました。
その名の通り、もともとは氷を運ぶことを用途としたバッグでした。
氷を運ぶバッグって需要あるのかなと思いますよね。
メイン州では冬に凍った湖から氷を切り出し、氷を貯氷庫で保存していたので、氷を運ぶための道具として考案されたそうです。
特徴として氷が溶けてもすぐに水がにじみ出ることがないように、自立するほど厚手の24オンスキャンバス地で作られました。
そんな丈夫なバッグは氷のほかにも暖炉の薪や収穫した野菜などを運ぶためにも使われていたそうです。
これが1950年代にアメリカで流行。1965年に現在のボートアンドトートに改名され、ボートに乗る時に必要な荷物を詰めて、どこにでも持ち運べるというコンセプトになりました。
1977年に邦訳版が発売となった「チープ・シック」にも掲載されているなど、徐々に実用性を備えたファッションとして取り入れられるようになります。
用途が明確であるためデザインはシンプル。それがファッションとして取り入れやすいところです。
原型から守られているのは丈夫であること。(約226kgの重さへの耐久テスト済み)
前述の通り、自立するほど厚手の24オンスキャンバス地を使用。
オーバーラップ部分は縫い目が劣化したりほころんだりしにくいように、丈夫なナイロン糸のダブル・ステッチ仕上げ。
新品の状態ではカチカチです。この状態もいいんですが、使い込んでいくうちにキャンバスが徐々に柔らかくなっていき、新品の時には味わえない異なる表情になります。
馴染んできたころには愛着のある手放せないバッグにきっとなっています。
ポケットや仕切りのない潔いシンプルな作りは不便なこともある。アメリカらしい少し粗っぽく見える縫製のところもある。そんなところもこのバッグの個性なんだと思えます。
私もボートアンドトートは数個持っていますが、コットン100%のキャンバス地なので汚れたらゴシゴシと洗ったり、すこし生地が柔らかくなってきてからは洗濯機にそのまま入れたりと手抜きな手入れをしています。(おそらくブランドはもう少し丁寧なケアを推奨すると思います)
使い込まれたバッグはところどころほころんでいるところもあるんですが、そんなところも味なんです。このバッグは。
L.L.Beanを代表的する「ビーンブーツ」と「ボートアンドトート」は昔と変わらず、本店近くの自社工場で生産されています。これはL.L.Beanの自分たちの代表作に対するプライドを感じます。
シンプルで丈夫だから長く使える。
ボートアンドトートはきっとどんな人の定番にもなれるバッグです。
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