ライオン(マキシ)/アフリカシリーズ》 本モデルは1968年から製造。本作品は1968-1980年頃に製造 ©Lisa Larson / Alvaro Camp
この愛くるしい表情のライオン、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
これはスウェーデンを代表する陶芸家、リサ・ラーソンの作品。
リサ・ラーソンは、素朴で温かみのある、動物や人物をモチーフとした作品で知られるスウェーデンの陶芸家です。
今回は世界中で親しまれる数多くのプロダクトを手掛けたリサ・ラーソンのおなじみの名作から、これまで知られてこなかった創作の側面に光を当てた
『リサ・ラーソン展 知られざる創造の世界 − クラシックな名作とともに』をご紹介します。
《トリの器(ユニークピース)》 1982年 © Lisa Larson / Alvaro Campo
1931年スウェーデンに生まれたリサ・ラーソンは、同国のグスタフスベリ社に長くデザイナーとして勤め、世界中で親しまれる数多くのプロダクトを手掛けました。
1980年にフリーのデザイナーとなって以降も幅広く活動し、惜しくも今年3月に亡くなるまで、自身の工房で楽しみながら制作に向き合っていました。
《ネコ/小さな動物園シリーズ》 製造1956-1978年 © Lisa Larson / Alvaro Campo
リサ・ラーソンは長い作家人生の中で、世界各地で愛されるプロダクトのシリーズをデザインしてきました。
本展では、それらの一目見ただけで彼女のデザインと分かる、古典的名作ともいえるシリーズに加え、これまで多くの人が知る機会のなかった一点物の作品(ユニークピース)や初期の作品に光を当て、彼女の知られざる創作の一面が紹介されています。
《旧市街》 製造1963-1978年 © Lisa Larson / Alvaro Campo
リサ・ラーソンの動物というと、ライオン、ネコ、イヌなどの愛らしい姿がおなじみですが、彼女は他にも様々な動物からインスピレーションを得てきました。特に特殊な作品群として、彼女が 1960 年代末にグスタフスベリ社のアトリエでモデリングを開始し、その後も自宅で作り続けた空想上の動物のシリーズがあります。本展では、これら「未知の動物たち」が初公開されます。
《陶芸家(ユニークピース)》 1950年代 © Lisa Larson / Alvaro Campo
リサ・ラーソンは陶芸家ですが、今日までさまざまな企業とコラボレーションして、異なる素材を用いて製品を作ってきました。すでにグスタフスベリ社でデザイナーとして働いていた頃から、リサ・ラーソンはフリーランス作家として他のデザイン会社とも仕事を始めていました。1970 年代末、リサ・ラーソンはスカンディア・プレゼント社のために小さなブロンズ塑像のシリーズをデザインしました。この他に、ロイヤル・クローナ社のガラス作品も展示されています。
《ハリネズミ/危機に瀕した動物たちシリーズ》 製造1979年 © Lisa Larson / Alvaro Campo
彼女の代名詞といえる素朴でかわいらしい動物や静謐な人物像の作品に加え、これまで紹介される機会が少なかった一点物の作品や、ガラスやブロンズの異素材作品、スケッチなどの展示を通じて、リサ・ラーソンの創作世界をお楽しみください。
2024年6月8日(土) ~ 8月25日(日)
岐阜県現代陶芸美術館
岐阜県多治見市東町4-2-5 セラミックパークMINO内
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